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邪竜の章リプレイ感想⑤

邪竜の章のリプレイ、5章の感想。引き続き本編および邪竜の章クリア済の人向け(ネタバレたくさんあり)。

5章の冒頭のテキストを読み上げる声は、イル(ラファール)だ。

あなたは運命に抗い、絶望を掃い、
仲間と絆を結ぶだろうか。

信じた半身は最後まで、
あなたの背を守り続けるだろうか。

王たちは残らず消えた。
雪のように、砂のように。

残るは見知った別人か、
名も知らぬ愛しき者か。

さりとて、彼の者は知っている。

この世界に空虚はない。
お前の夢は、叶わない。

これは、全体的にエルへの問いかけと受け止めるとしっくりくるなと感じる。あるいは、エルを重ね合わせて自らへ問え、という感じかもしれないけれども。

「王たちは残らず消えた。雪のように、砂のように」は文字通り。前章で示されたブロディア王、フィレネ王に続いて、イルシオン王とソルム王もいなくなった。この世界のエレオス大陸の4つの国の王はすべていなくなった。

「見知った別人」「名も知らぬ愛しき者」いずれもイルに成り代わっていたラファールを指していそう。どう受け止めるか、という問いに思える。

そして、彼の者が知っていることは、
「この世界に空虚はない。お前の夢は、叶わない」
ここはわかんないな。「空虚」とは? 「お前の夢」とは?
これまでの流れだと、この言葉の主は声の主のような気がするので、ラファールだろうか。ラファールだとしたら、彼の呼びかける「お前」は誰だろう? 今まではこの位置にくるのは「私」「オレ」「ボク」と一人称だった。ならばこの「お前」は、自らへの呼びかけなのか。それともやっぱり、この言葉を聞いている自分、リュールを指しているのだろうか。


さて5章の戦闘の舞台は異界のソルム、砂塵の砦。ラファールに囚われたリュールを救うべく、四翼に逃がされる形で追ってきたエルと本編世界の仲間たちが出撃する戦いだ。

これ、本編世界から来た仲間たちどうやって召喚され状況把握してるんだろうね? この戦闘に限らないけどこの戦闘は特に不思議だ、リュールくんはこのとき身動きが取れなくなってるんだし。この世界では撃破されても死なないことを考えると、本編世界の人たちはこちら世界に実体としては存在してないのかな。そうだとすれば、この世界の人たちの目にリュールくんが自分たちの神竜様と瓜二つの存在に見えているのもなんとなく納得いく気がする。

ともあれ私が神竜リュールで、私が采配するのだ(囚われてるけど)。5章の初回プレイ時には、邪フォガートと本編フォガート、邪オルテンシアと本編オルテンシアの戦闘会話だけ確認してた。そのときノーマルならわりと強引に進んでもなんとかなるなという手ごたえを得てたのと、前回2ルートに分かれて慎重に進めてたら合流前に邪フォガートが進軍してきて厄介だったので、今回はがんがん進めてちょうど合流するあたりで迎え撃った。

ここはリュールも四翼も参戦できない分、本編世界の仲間たちの出撃枠が多いので、2周目で結構たくさんの会話を回収できた。邪フォガートとパンドロ、ボネ、ミスティラ、邪オルテンシアとロサード、ゴルドマリー、アイビー。ほぼ全部見られたんじゃないかと思うんだけど、まだ何かあるかな?

この世界の王族たち、みんなつらそうで見ていて悲しくなるんだけど、4章で王族たちみんな異形兵にされてると明らかにされた後に登場する邪フォガートと邪オルテンシアと対するのは、初回プレイ時、特にしんどく感じたのをおぼえている。

邪フォガートとの戦闘会話は、いろんな相手との会話を見るほどにホラーだ。邪フォガートくん、明るく「大好き!」「遊ぼう!」とか言うのは本編フォガートくんとそっくりで、ただし「大好き、だから俺が殺したい! 殺す!」ってなってる、笑顔で。さすがに本来の邪フォガートがこんなサイコキラーだったとは思えないので(好戦的な性格ではあったのかもしれないけど)、この「殺す!」は異形兵にされたときに植え付けられたものだと思うんだけど…。

邪フォガートくんは神竜王城の刺客だったし、自分がラファールの手駒にされてることをたぶんある程度は認識してる。ほかの異形兵化した王族たちとは異なり、目の前に敵として現れる見知った顔が別の世界から来た別人だと理解してるし、自分がもう何度も死んでることも知ってる。「君も神竜王城にいた人かな? ごめんね、もう色々覚えてなくってさー」とか言ってるので、異形兵になってからの記憶や思考は断片的になってそう。なんかもう、ほかの王族たちにも増していろいろつらい。なんてことを。

本編フォガートとの会話では「君を殺して俺がそっちに成り代わってもいい?」なんて笑顔で言って本編フォガートくんをぎょっとさせてる。たぶん、そんな言葉が出てくるぐらいには、きっと本編フォガートと同じように賢いのだろうし、この状況から抜け出すことを望んでいるのだと思う。

この世界のほかの王族たちと本編世界の臣下たちとの戦闘会話は、(もちろん臣下たちも悲しそうではあるけど)王族たちのほうがダメージ受けてそうなのに、邪フォガートとの会話は、明らかに本編世界の人たちのほうが大ダメージ食らってる。もうみんな、邪フォガートを前に、黙るしかなくなっちゃう。本編世界からきた臣下たち、ミスティラやフォガート本人さえも。ほんとにな、こんなとこに呼び出しちゃってごめんな。


邪オルテンシアは、邪フォガートとは別のベクトルでめちゃめちゃ可哀そう。異形兵にされてるとか関係なく、この世界のオルテンシアがそもそも可哀そうなことになってた。本編アイビーとの戦闘会話で邪アイビーのヤバさが伝わる。てか、邪オルテンシアも「もう死にたくない…」って言ってるんだよな。この子も自分が死んだこと知ってるっぽい。

邪オルテンシア隊はみんな目立たなくして生き残ろうとしていたとか、つらい話だ。ゴルドマリーはこの状況でもわりと平常運転で、本編アルフレッドや本編スタルークの戦闘会話と同じにおいを感じたけど、そんなゴルドマリーの顔をも曇らせる邪オルテンシアの不幸っぷりだよ。ロサードはやっぱりオルテンシアに優しくて素敵だったな。

ちなみに初回プレイ時のリュールは回避+30つけてて攻撃当たる気がしなかったんだけど、2周目リュールは回避+15だったので「当たるのかな?」とちょっと思ったけど、ノーマルはやっぱり命中率低いのかな、今回も一発も攻撃もらわなかった。

 

戦闘終了後、四翼が神殿を崩す作戦を決行する場面が描かれ、リュールとエルに追いついたラファールがエルを人質にリュールをかつての浮遊島へ呼び出し、ソンブルの独白(回想?)シーンが挟まれ5章終了。

ソンブルが自らの死後に望みを果たすために双子を動かすべく仕組んだらしきこと、双子は実は双子ではなさそうなことがこの独白で明かされる。「一族の受けた雪辱を晴らすために七つの腕輪を集めた強大な力でこの世界を蹂躙する」というのが、この世界のソンブルの望みだったはず。「一族の雪辱を晴らす」とか言う時点で孤独を選んだ本編世界のソンブルとは逆だし、だからこそ子を使ってでも成し遂げたかったということなのだろうか。それなのに子を駒と見ているのは本編ソンブルと一緒なんだな。

marie.hatenadiary.jp