ぼちぼち書きましょう。

気づけばFEエンゲージのことしか書いてない。

ブロディア王家と大公家の関係を考える

ディアマンド、スタルーク兄弟とシトリニカは子どもの頃からきょうだいのように育ったいとこ同士。異界のスタルークは大公家の人たちのことを「家族同然であった」と語ってる。具体的に王家と大公家はどういう関係性なのかちょっとまじめに考えてみたい。

 

王子である兄弟と大公令嬢であるシトリニカがいとこ同士ということは、モリオン王は大公夫妻の実兄弟または義兄弟にあたることになる。

あり得る組み合わせは下記ですね(あっ、大公は男性と仮定してます…!)

 

①モリオンが大公の実兄弟
②モリオンが大公妃の実兄弟
③王妃が大公の実姉妹
④王妃が大公妃の実姉妹

 

①は弟が王位に就いて兄が大公の座におさまっただなんてハイアシンス兄弟のとこみたいなことがブロディアにもあったという話は出てこないし、仮にそんな事情があったら王家と大公家関係はあまり良好にならないだろうから違いそう。

逆にモリオンの弟が大公というポジションに就くのはありえなくはないけど、じゃあ大公はそこから新設されたポジションなのか大公家は新しい家系なのかとか考えるとなんかちょっと違いそうかなって。

④の場合だと王家と大公家とのつながりをそこまで深めなさそうだからこれも違いそうに感じる。

なので、②のモリオンの姉か妹にあたる王女が大公家に嫁いだ、もしくは③の大公の姉または妹が王家に嫁いだ、のどちらかじゃないかなあと推測する。

 

シトリニカがブロディア城を「わたしにとっても家のようなもの」と言ってるので、②がわりと納得感あるなと個人的には思います。シトリニカのママが王女だったのなら、母が子を連れてちょいちょい生家に帰るのは自然なので。

③もありそうかなとは思うけど、なんだろな、スタルークの(父や兄とは異なる)紺色の髪色は母上譲りなのかなみたくどうしても思ってしまって、そう考えるとシトリニカの色素薄そうな金髪とは遠い感じがして、なんか王妃が大公家出身よりは別のところから嫁いできた方で、王家の誰かが大公家へ嫁いだ、みたいなほうがしっくりくるなあとか思うのです。

 

そんなわけで私的には②の線が濃厚かなと思ってます。仮にそうならシトリニカは大公の娘ながら王家の血を引く人ということになるのよね。スタルークがシトリニカに「血筋でしょうか」って言うのも納得感ある(スクショなかった。そのうち撮って追加したい)。あと、シトリニカがブロディア王国を深く愛する気持ちも母親が王女だったのなら自然に思える。

 

それにしても、オルテンシアがリンデンの主君(ハイアシンスの兄王子)のことを呼ぶのを「伯父様」と明確に表記しているのに対して、シトリニカの方は「モリオンおじさま」と伯父なのか叔父なのか曖昧なんだよね。このヒントくれない感じ…あえて明確にせず想像に委ねますということなのかしら。

 

そんなわけで明確な答えも出ない思考整理でした。これ、もしどこかで既に明らかな答えの出てる話だったらすみません。何か情報あれば教えてくださいませ。

スタルークとゴルドマリーの台詞比較まとめ

FEエンゲージの仲間キャラの中でも、自己評価の低さと高さがそれぞれぶっちぎりに振り切れてるスタルークくんとゴルドマリーちゃん。

二人ともよく「すみません…」と口にするんだけど、謝る理由の方向性がだいたい真逆になってる。

聖地ソラネルで聞ける二人の台詞には、対照的に作られたと思われるものが多い。

そんなスタルークとゴルドマリーの対照的な台詞のスクショまとめ+αです。

ソラネルで聞ける対照的な台詞

ソラネル入り直後

スタルーク:自分は聖地にふさわしくないと思ってる(聖地が主体)
ゴルドマリー:聖地は自分にふさわしいと思っている(自分が主体)

 

スタルークは7章の戦闘終了後、ゴルドマリーは16章の戦闘終了後、初めて拠点ソラネル入りしたときにそれぞれ青ふきだしで上記の台詞を言う。

ちなみに7章時点のソラネルではまだ焚き火ないんだけど、スタルークは火が点く前から焚き火エリアに出現するよ。

ソラネルになじんできた頃

スタルーク:聖地に似つかわしくない自分を謝ってる
ゴルドマリー:聖地に似合う自分を謝ってる

 

食事当番

わかりやすく対になってるやつ。

 

お買い物

スタルーク:物は自分に買われたくない(買われたら不運)と思ってる
ゴルドマリー:物は自分に買われたい(買われたら幸運)と思ってる

 

焚き火

スタルーク:見ていたい
ゴルドマリー:見られたい

 

ソラネルで聞けるその他の台詞

特に対になってるわけじゃない台詞も、やっぱりスタルークは自信なさげでゴルドマリーは自信たっぷり。

スタルーク

自虐の一言を付け足さずにいられないやつ

これ好きw
焚き火のとこの台詞と同じでおそらく「暗い性格」アピール。

ゴルドマリー

何を言っているんだ…

幸せそうだな

生い立ちについて

支援会話などで語られる、人格形成に影響したと思われる幼い頃からの育ち方についての言及など。

スタルーク

幼い頃から優秀な兄と比較され自分を認めてもらえず育った。

ゴルドマリー

幼い頃からチヤホヤされて育った。

やっぱ子は褒めて育てたほうが良いよな。

スタルーク隊とオルテンシア隊

あからさまに対照的な台詞を言うのはスタルークとゴルドマリーだけど、構造としてそもそもスタルーク隊とオルテンシア隊が、それぞれ自己評価低い人チームと高い人チームとして対照的に設計されてると思う。

ラピスとシトリニカも自分に自信がない

スタルークが自分自身に自信が持てないのと同様に、臣下であるラピス、シトリニカも自分に自信がなくコンプレックスを抱いている様子が描かれている。

 

オルテンシアとロサードも「自分のかわいさ」に自信

ゴルドマリーの主君であるオルテンシアと、同僚にあたるロサードもゴルドマリー同様、自分の魅力(かわいさ)に絶大な自信とこだわりを持っている様子が描かれている。

 

 

スタルークくんの「土下座」のこと

 

FEエンゲージのシナリオや演出の評価にあたって何かと取沙汰されがちな「スタルークの土下座」について考えてみようと思う。

登場シーンのジャンピング土下座から始まってスタルークに対して「何かというとすぐ土下座しようとする卑屈なやつ」という印象を抱いていたり「だから苦手、なんか不快」みたいな評価を下していたりする人は少なくないと思う。

……というか、エンゲージのリリース以来、そんな風に語られているのを何度も見てきた。正直、ろくに遊んでいない人がジャンピング土下座のシーンだけ見てばかにしてるのなんかは心底どうでもいいんだけど、しっかり遊んだと思われるプレイヤーからも「スタルークのあれは本当に無理」みたいな声が上がってるのをたびたび見かけて、うう、そうかあ……と、スタルーク推しの私はちょっとさみしく思ったりしてた。

 

スタルークくんが卑屈な性格で、何かにつけ全方位に向けて「すみません」「ごめんなさい」と謝りまくってるのは事実だ。登場シーンの派手な土下座や、その後もたびたび出てくる「土下座」のワードはスタルークの卑屈さをプレイヤーに印象付ける意味合いもたしかに持ってるのだろうとは思う。

でもスタルークの土下座の本質はたぶん、そこではない。あれは彼の卑屈さの表れとして描かれているものではないと私は思ってる。

では何かというと、あれはおそらくスタルークの「神竜への信仰心」の象徴だ。

 

もしあなたが「スタルークは何かというとすぐ土下座ばかりしようとするやつ」だと感じているとしたら、そう感じるのはきっと「あなたが神竜様だから」だ。


スタルークは支援会話で、いろんな相手に向かって「ごめんなさい」してる。

オルテンシアやフォガートから自身の態度について指摘されて謝り、アイビーにはブロディアのイルシオン侵攻について個人として「ごめんなさい」を口走り、ブシュロンには時間を割いてもらったのに自信につなげられなかったことを謝ってる。

セアダスとの支援会話では、キャラバン生活に対する自分の考えの浅はかさに気づいてその場ですぐに詫びた後、後日改めて繰り返し謝罪するほど心から反省している様子が描かれていたりもする。

仲間たちとの支援会話以外でも、紋章士たちに対しては「僕と組むことになってすみません」的なことをいろんな相手に言っているし(エンゲージするときの独自セリフも「僕なんかと、ごめんなさーい!!」だよね)、さらには戦闘中、自分が倒した相手に対してさえも「すみません」「なんとお詫びしたらいいか…」なんて言ってる。

もしスタルークの土下座が、彼の卑屈な性格に由来する行動であるなら、もっといろんな人に対して土下座しようとする様子が描かれてもおかしくないんだよね。

 

だけど、実際にスタルークが土下座してみせたり、「土下座してお詫びを」みたいな言葉を言うのは、神竜様に対してだけだ。ほかの誰に対しても謝罪のために土下座する素振りなど見せない。……いや嘘、オオカミにも土下座してるけど、あれは神竜様を守りたい一心から出た行動だったし、神竜様と二人でいたときの出来事だ。


そう。
スタルークの土下座は、神竜様との関係性の中にしか出てこない。

そしてそれは謝罪のためとは限らず、懇願だったり感謝の気持ちを伝えるためにだったりもする。

国境で賊と誤認して神竜様に向けて矢を放ったことを謝罪するための土下座。
(のちに遭遇戦でグランスール大橋に行くたび、そのときのことを謝罪して「もう一度土下座を…」と言う)

突然現れたオオカミから神竜様を守るべく、オオカミに向かって「帰ってください」と懇願の土下座。

そのときの「命の価値で言えば僕より神竜様のほうが上」という言葉に物申そうとした神竜様から謝罪すべき雰囲気を感じ取って土下座の準備。

後日、オオカミと仲良くなれたことについて「神竜様のおかげです」と感謝の土下座をしようとして止められる。

さらにスタルークをパートナーに選んだ場合には、プロポーズにあたって土下座しかけて「平伏してお願いすることじゃない…」と思い直す様子が支援💍で描かれるし、パートナーエンディングの後日談は「何か失敗すると派手な土下座をしたという」と締めくくられる。



ロディア王国は神竜信仰の国、すなわち神竜の加護を受けた国だ。
そんな国の王族であるスタルークも当然、神竜に対する信仰心厚く育ってきたと考えられる。

ディアマンドは邪竜との戦が始まる以前にも神竜様が眠るソラネルを訪れていたことが拠点入りした直後の会話でわかる。

おそらくスタルークも兄同様にソラネルを訪れ、目覚める前の神竜様の姿を見たことがあっただろうと想像できる。

7章では、指輪を奪うべく侵攻してきた敵オルテンシアに対して「邪竜を復活させた悪しき国の者が…神竜様に近づく資格なんてありません!」と言いきっている。

直前に出会ったばかりの神竜様がどんな人物なのかまだよくわかっていないであろうときでも、神竜であるというだけで守るべき存在と認めているし、神竜と敵対する邪竜は「悪」であると考えていることがわかる。

もちろん、共に過ごす時間が経つにつれ「神竜だから」という理由によらずリュールを大切に思うようになっていくのは、ほかの神竜軍の皆と同様にスタルークもそうであることが窺える。だけどそれとは別に、スタルークにとって神竜様は「神竜である」という理由だけで最初からほかの何者と比べても圧倒的に別格で、ひれ伏すべき存在なのだ。

スタルークの土下座は、そんな意識の表れとしての行動だと思う。

神竜様のパートナーになった場合にもたぶん、個人としての想いとは別に、信仰の対象としてひれ伏すべき圧倒的な存在だという認識はずっと抱き続けてて、あの後日談なのかなと思ってる。

 

スタルークくんって人は、自分という人間に価値があると思えずにいるんだけど、ブロディア王子である自身の立場の重みについてはちゃんと理解してる。オオカミに向かって土下座しながら「死んだらいろいろまずいので」って言うのとか、セリーヌに「(身を挺してもかまわないという考えについて)スタルーク王子には、理解できない考えではないでしょう?」と問われ肯定した後に「誰にも内緒にしておいてください」って返すのとかね(どちらもとても好きな台詞だ)。

からしょっちゅう自虐的な言葉を口にしていたとしても、誰彼問わずむやみに土下座して見せるようなことはしない。そんなことをしたらまずいってこと、たぶんわかってる。

それでも、神竜様に対してだけは、何度でも土下座してかまわないと思ってる。謝りたいときにも、お願いしたいときにも、感謝しているときにも。心からの気持ちを伝えたいときにはいつでも。むしろ積極的にひれ伏して忠誠心を示したいまである、たぶん。

神竜様に「土下座はもういいですよ」と言われて残念そうな顔を見せて、「得意技を封じられた可哀想な顔をするのはやめてください」なんて言われてる。でもそれは実はスタルークが神竜様だけに見せる得意技なんだよ。


そんな風に考えたら、スタルークの土下座は別に卑屈さの表れではないし、そこまで見るに堪えないようなものでもないと思うんだ。むしろスタルークの純粋さとか神竜様とスタルークの間にあるなにかを象徴するものかなって思ってる。


「いや、そもそもジャンピング土下座ってなんだよ、あの悪ノリっぽい演出が無理だ」みたいな意見もあるとは思う。思うけど。

 

ジャンプして一気に距離を詰めたり距離を取ったりするのは、それこそスタルークの戦闘時の「得意技」だったりするんだよね。

 

スタルークの戦闘中のモーションにはそういう動きがとても多い。めちゃめちゃピョンピョン跳びまわってる。

 

そんな特徴的な動きなんかもスタルークらしさの一つとして登場シーンに取り入れる演出意図があったのかもしれないな、なんて思ったりする。あの場面では直前まで臨戦態勢に入ってたわけで、その流れで戦闘中に見せるような動きを繰り出してくるのは割と自然な気もするし。

 

以上、スタルークくんの土下座について思うことをつらつらと書いてみた。

実のところ私も以前は「ジャンピング土下座のことは忘れてくれ」ぐらいに思ってたし、邪竜の章のスタルークを初めて見たときには「むしろこっちのスタルークに土下座させたいな?」とか思ったし、ようするにスタルークの土下座については、なんていうかスタルークの卑屈さを見せるための誇張的なパフォーマンスぐらいに捉えてた。

でも「あ、そっか、土下座って神竜様との間のキーワードなんだな」と気づいてからは、優しい目で見られるようになった。

だから同じように「スタルーク好きだけど、土下座はちょっとなー」と思ってる人が、「土下座も悪くないかも?」ってちょっとでも思える手助けになればうれしいなと思って書いたよ。最後まで読んでくださってありがとうございました。

 

スタルークくんのこと

スタルークくん。卑屈な性格で自虐ばかりしてる、なんだか生きづらそうな男の子。だいたいいつも俯きがちで憂鬱そうな顔してるんだけど、戦闘になるとたちどころに印象変わって強く勇ましい姿を見せる武力の国の王子様。初回プレイで大好きになって指輪を贈った私のFEエンゲージ最推しくん。

邪竜の章のスタルークのこと3記事も書いたのに、本編のスタルークのこと1記事も書いてないの自分でも意味わからんなと思うので、何か書いてみる気になった。

語りたいことはたくさんあるんだけど、正直、どこに着地すれば良いのかとか全然見えてない。ぶっちゃけスタルーク全然わからん、って今もしょっちゅう思ってるし。でもまあ、大好きな推しを語るのは楽しいから、思いつくまま書いてみようと思う。


スタルークの特技は「人の美点を見つけること」。一方、ディアマンドの特技には「人を褒めること」とある。似ているようで微妙に違うのが面白い。

スタルークは人の美点を見つけたら素直に褒めるし、ディアマンドが人を褒めるのはその美点に気づいたからに違いないので、実際やってることはほとんど同じ。だけど得意とするのは、スタルークは「見つける」という内面の部分、ディアマンドは「褒める」という表出の部分なんだよな。ブロディア兄弟ほんとあらゆる部分が対照的になってておもしろい。

スタルークは幼い頃から、優秀な兄が周囲の人たちを手放しで褒める場面をきっと何度も見てきたはず。幼き日のスタルークくんには「どんな人物であれば、どんな行動をとれば、兄上に褒めてもらえるのだろう?」なんて気持ちもあったかもしれない。兄が誰のどんな部分を美点として褒めるのか観察しているうちに、スタルークは人の美点を敏感に察するようになったのではないかな、なんて想像する。

そしておそらく兄が人の美点として褒めるものの中には、スタルークが持ち合わせていないものも少なからずあったはず。昔から後ろ向きな性格だったというスタルークくん、自分にないものを兄が褒めるのを見るたびに「僕はダメだ…」という想いを強めていった、なんて側面もありそうな気がする。

 

仲間手帖にはスタルークの性格として「後ろ向きで、自虐が日課」と記されている。スタルークは「自分には価値がない」と信じ込んでいて、口を開くたびにろくでもない自虐ネタを繰り出してくる。卑屈さの突き抜けっぷりに思わず笑っちゃうこともあるけど、何度も何度も聞かされると「もうそんなことばかり言うのやめてくれよ…」とこちらがつらい気持ちになってくる。

スタルークほど日常的にではなくとも、自虐的な言葉を口にしたことのある人は多いと思う。私もある。自分がそうするときの心理を考えてみれば理解しやすいけど、自虐的な言葉の根底にあるのはたぶん「他人から言われるよりも、自分で言うほうがましだ」という考えだ。

自分自身が気にしていることを他人から指摘されるよりは、自分で言うほうが受けるダメージは少ない。だから、誰かから言われる前に先回りして自分で言っておく。「言われなくともちゃんと自分でわかってますから」とアピールする。予防線を張って、自分の心を守ろうとしてるんだ。まあ、「自分の言葉なら自分の心を傷つけない」というのはたぶん大いなる勘違いなんだけどね。

幼い頃から「兄は優秀なのに弟は…」「ディアマンド様ならできたのに…」などと周囲から言われて育ったというスタルーク。繰り返しそんなことを言われるうちに、いつしか「兄上と違って僕は全然ダメです…」「兄上なら上手にできたのでしょうね…」なんて、先回りして自分から言い出すことをおぼえたんじゃないかと思う。自分から先に言ってしまえば相手から言われずに済む。おそらくそんなところから始まって、次第にエスカレートして自虐的なことを言うのが癖になっていったんじゃないかな。

スタルークが自分を称して使う言葉は、本当にひどく自虐的で痛々しい。残りカス、石ころ、ゴミクズ、ゴミ虫……思いつく限り自虐的な言葉を言っておけば、少なくとも人から言われて受け止めなければならない状況は避けられる(そもそも誰もそんなひどいこと言わないんだけどな)。だけどそんな風にいつも言い続けていたら、「自分は価値のない存在だ」という思い込みがどんどん強化されていくよね。

スタルークは基本的には人の言葉をとても謙虚に素直に聞き入れるんだけど、この「自分には価値がない」という思い込みに関してはおそろしく頑固で譲らない。褒められたり好意を伝えられたりしても素直に受け取ろうとしない。困ったような顔で否定したり、その場から逃げ出したりする。

神竜様に「私とあなたの命の価値は同じです」と言われて、「わかりました…って言えたらいいのですが、本心ではそう思っていないので…」と返す場面は特に印象的だ。えっ、それ受け入れ拒否するんだ!? と初めて観たとき驚いたのをおぼえてる。本心を変える気はないって宣言してるじゃん。

変な話だけど、自分に自信がないスタルークは「自分には価値がない」という自分の考えにものすごく自信を持ってる。この考えは誰にも覆させないぞという確固たる意志を感じる。そりゃあ神竜様も「困った人ですね」って頭抱えちゃうよね。

 

仲間手帖に書かれたスタルークの好きなものの中には「敵を除いた自分以外の人すべて」があって、苦手なものの中に「自分自身」がある。

若さゆえなのか、スタルークは物事の捉え方が二極思考的だ。

まず「自分自身」と「自分以外」で線引きして明確に分けてる。スタルークの世界には基本的に「自分」か「それ以外」しかない。ある意味、「自分」しかないとも言えるし、「自分の内側と外側の世界」と言い換えることもできる。

そんな世界の中で、ダメ人間認定してる「自分自身」のことは苦手で、「自分以外」はすべからく自分より価値ある存在だと思ってる(なんなら人以外の存在に対しても自分より価値あるものと見て、申し訳なさを感じたりもしてる)。自分以外の人のことは基本的にみんな好き。

だから他人の美点を見つけるのは得意なのに、自分の良さには気づけない。取るに足らない自分自身は、そもそも評価すべき対象に入っていないから。

「自分以外の人すべて」を好きだと戦えないから、その中で「敵」と「味方」に分ける。ここも線引きして二極化だ。敵であると認めた存在はスタルークの「好き」の対象から外される。好きな人たちを守るため、敵には容赦しない。

だけど自分以外の存在の中、敵は「好き」の領域から外れるけど「自分より価値ある存在」領域からはおそらく外れていなくて、だからスタルークは敵を倒した後にいつも謝罪(すみません…)やうしろめたさ(僕なんかが…)、言い訳めいた言葉(勝たないといけないんで…)を言うのだと思う。

本編11章でアイビーを仲間として受け入れることに対し猛烈に抵抗して見せたのは、あのときスタルークの中でアイビーは明確に「敵」領域にいる存在だったからに違いない。父の死の一因を作ったと思っている相手を自分の「好き」の領域に少しでも踏み込ませるなんて絶対に認めたくなかった。それを認めたら、自分の行動を決める根本が揺らいでしまうから。

 

そんな感じで、スタルークは物事を二極化して捉える傾向がある。

「とるに足らない自分」と「自分以外の立派な人たち」
「倒すべき敵(好きじゃない)」と「守るべき味方(好き)」

分割線を引いて、徹底的に分けて考えてる。中間、グラデーションはない。

ロディア王子の「ディアマンド」と「ディアマンドじゃない方」っていうのもたぶん同じような考え方してて、「優秀で誰からも認められている兄上」と「不出来で周囲の人を失望させる僕」みたいなところ。優秀さはすべて兄上が持っていて、その残りカスが僕――。

実際にはディアマンドはスタルークが思うほど完璧なわけではないし、スタルークが自身を兄と対極に位置づけて全否定する必要ももちろんない。そもそも現実は単純に白黒つけられる物事ばかりではないのだから、二極思考で押し通すのは無理がある。何事もひとつひとつ柔軟に考えて答えを出していくしかない。

そんなことを少しずつ理解して受け入れていく、自分自身や現実と折り合いをつけていく、というのがスタルークの成長ストーリーなのだと思う。

支援会話や本編ストーリーでは、スタルークがディアマンドにも弱い部分があることを理解し受け入れていく様子や、神竜様や紋章士、臣下や仲間たちが語ってくれる自分についての評価を受け止め、少しずつ考えや態度を変えようとする様子などが断続的に描かれている。

…けど、このゲームのシステムの都合上、スタルークの変化や成長を感じさせる場面が順を追って丁寧に描かれるわけではないので「スタルーク、振れ幅大きすぎて捉えどころがないというか、よくわかんねーな…」ってなるんだよね。スタルークいいな、って思ってからもう何周も巡ってる感じがする。「あれ、やっぱなんか考え違いしてたかな…?」みたいな感覚。わかった気になっては、やっぱよくわからんわ…ってなる。今書いてるこのテキストだって、読み返してる間にも「いや、そうかあ??」って、もうなんだかわからなくなってきてる自分がいる。

 

でも、実際のところ人間の成長なんて直線的なものではなく、行ったり来たりを繰り返しながら螺旋階段みたいに上っていくものかもしれないよね、とも思うんだ。場面によって印象が変わる不安定な人物像もスタルークの魅力の一つだと思うし。スタルークのアシンメトリーな髪型は、彼のそんな揺らぎをはらんだ内面を表現しているように感じているよ。

 

 

marie.hatenadiary.jp

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FEエンゲージ「邪竜の章」関連記事まとめ

FEエンゲージ本編のプレイ記録や感想はTwitterに都度書いて満足してたんだけど、邪竜の章についてはネタバレ配慮でここに書いてた。気づけば我ながら「ここは邪竜の章ブログだったかな?」と思うぐらい邪竜の章の記事ばかりに…。自分でも目的の記事を探しづらくなったのでまとめておく。

邪スタルーク関連

邪竜の章世界のスタルークくんについて書いたもの。本編のスタルークとは別人だけどやっぱり嫌いになれなくて…というかたぶん好きなんだよな。発狂して3記事も書いた。

  • 邪スタルークくんのこと
    本編スタルークと邪スタルークは何がどう反転してるのか思考整理など。邪スタルークくんのこと、と言いつつ半分は本編スタルークのこと書いてる。
  • 「僕が守ります!」と「僕が殺します!」
    邪スタルークくんが必殺出すときのセリフ「僕が殺します!」について考えたこと。必殺モーションの動画埋め込みあり。
  • 救いなき世界で王となる
    上の記事の考えをさらに発展させた考察というより妄想のようなもの。我ながらとても暗い…でも気に入ってる。

2周目プレイ感想

邪竜の章2周目の感想を1章ずつ全6記事。ラストまでのストーリー展開やその後の支援会話でわかったことも踏まえて伏線などにも注目したもの。各章の冒頭で読み上げられる詩のようなものの解釈も試みてる(あんまり解釈できてないけど)。

初回プレイ感想

1~2章ずつ、4記事。配信直後から数日間かけてプレイした初見感想。とりあえず、ほかの人の感想や考察見る前に、自分が感じたことを書き留めておく目的で書いたのでまとまりないし、改めて読む価値はあんまりないかもです。

ブロディア兄弟が並ぶときの立ち位置

邪竜の章3章のリプレイ感想に、「本編のブロディア兄弟が並んで立つとき、基本的にはいつもディアマンドの右隣にスタルークが立つ。つまり向かって左にスタルーク、右にディアマンドが立ってる」と書いた。なんとなく「いつもこの並びだよな」みたいな印象があって、ざっと確認してみたら合ってそうだったから書いたんだけど、もうちょい詳しく確認してみようと思う。

ロディア兄弟が並び立つとき

スタルークが本編のメインストーリーに顔出しするのは11章までなので、ディアマンド登場の8章から11章までのストーリー中、二人が横並びで立っている場面で「ディアマンドの右隣にスタルークが立つ(向かって左にスタルーク、右にディアマンド)」という形になっているか見ていきたい。

8章:モリオン王の登場直後 

×ディアマンドの左隣にスタルーク

おい、いきなり違うじゃんw
ここは、もともとスタルークとリュール、アルフレッドの3人がディアマンドと向かい合う形で立って話した後、城内へ移動するところへモリオン王が出てきたという場面。移動中ゆえイレギュラーな形になったと考えたい。

8章:アイビー襲撃を受け出陣前

〇ディアマンドの右隣にスタルーク

8章:アイビー敗走後

×ディアマンドの左隣にスタルーク

ここも逆になってた。逃げ去るアイビーを追ってきた直後なので、これも移動に絡んでイレギュラーな形になってるということで。

8章:兵からの報告を受ける

〇ディアマンドの右隣にスタルーク

8章:モリオン王との対話時

〇ディアマンドの右隣にスタルーク

8章:国境に向け出立の前、王城兵に挨拶

×ディアマンドの左隣にスタルーク

ここも逆並び。ここはモリオン王と3人並びなのと、モリオン王とザフィーアの対話がメインで描かれる場面なので、絵的にこうなったのかなと思うんだけどどうだろうか(苦しい?)

9章:戦闘終了後の散策時

〇ディアマンドの右隣にスタルーク

10章:デスタン大教会突入前

〇ディアマンドの右隣にスタルーク

10章:戦闘前ムービー

〇ディアマンドの右隣にスタルーク

11章:撤退後

〇ディアマンドの右隣にスタルーク

15章:戦闘後の散策時

〇ディアマンドの右隣にスタルーク

冒頭に11章までと書いたけど、スタルークが生きていれば12章以降も戦闘中や散策時にストーリーに絡むセリフが用意されてる場面がいくつかある。15章の戦闘終了後のストーリーを受け、散策時にはスタルークにもストーリーのセリフがあって兄弟並び立つ姿が見られる。ここもディアマンドの右隣にスタルークが立ってる。

 

兄弟が並び立つ11場面のうち、3つほど例外を除いた残りすべてディアマンドの右隣にスタルークが立っているのが確認できる。この形が基本と考えて良いのではないかと思う。

他国王族も左に目上の人が立つ

ちなみに他国の王族が並んで立つときも基本的に上位の人が左、下位の人が右に立っている場面が確認できる。「左上右下」的なしきたりがエレオス大陸にあるのかな? と思う。

本編13章のソルム姉弟

ミスティラの右隣にフォガート

本編14章のソルム親子

スフォリア女王の右隣にフォガート

本編14章のイルシオン姉妹

アイビーの右隣にオルテンシア

 

(私、本編ストーリー中でフィレネ兄妹が並び立つスクショは撮ってなかった…アルフレッドの右隣にセリーヌだと思うんだけどどうでしょう??)

邪竜の章の世界では反転

邪竜の章では、本編とは逆並び(右に上位の人が立つ)になってる。

邪竜2章のフィレネ兄妹

邪アルフレッドの左隣に邪セリーヌ

邪竜3章のブロディア兄弟

邪ディアマンドの左隣に邪スタルーク

 

邪竜の章の世界は本編の世界と鏡写しに反転した世界だから、立ち位置も鏡に映したように逆並び。おもしろいよね。

 

marie.hatenadiary.jp

 

 

邪竜の章リプレイ感想⑥

邪竜の章のリプレイ、6章の感想。引き続き本編および邪竜の章クリア済の人向け(ネタバレたくさんあり)。2周目クリアしたー!


6章の冒頭の詩を読み上げる声は、女リュールちゃんの声。ここでは「邪竜の章世界の神竜様」の声と言うべきだろう。

あなたは教えを守り導かれるまま、
無垢であることを望むだろうか。

仲間の血で手を穢しても、
勝利をおさめることを願うだろうか。

どれほどの痛みも今は懐かしく、
ただ憧憬の果てに見る夢だった。

さりとて私は知っている。

この世界に永遠はない。
あなたの眠りは、今こそ覚める。


昨日、ちょうど2周目クリアした後で、この冒頭の詩の前半部分について「それぞれの章で出てくる紋章士を指しているのでは?」という考察を読ませていただいて、「うわー、ほんとだ…!! めちゃめちゃ合致する!」となった。天才現る! リンク先のテキスト、ぜひ読んでみてください。

 

なるほど、紋章士…! 邪竜の章では腕輪の紋章士たちは現れたと思ったら眠らされちゃうからあまり意識しなかったけど、たしかにどの国にどの紋章士がいるのかにも意味を持たせていそう。本編の絆会話にもちょいちょい出してきてたぐらいだし。

6章ではリュールが三級長の腕輪の封印を解く場面が描かれる。つまり紋章士エーデルガルト、ディミトリ、クロードが登場する。言われてみれば最初の2文はまさに彼らを思い起こさせる内容だ。

重ねて「教えを守り導かれるまま」は、ソンブルの示した道を進んだラファールを思い起こさせるし、「仲間の血で手を穢しても、勝利をおさめることを願う」は、邪竜の章で描かれる戦い全般に通じそう。

「どれほどの痛みも今は懐かしく、ただ憧憬の果てに見る夢だった」
これは、この言葉の主(この世界の神竜)は今はもう痛みを感じることがない、目覚めることのない眠りについている、みたいなことを示してるのかと思ったけど、最後に出てくる「眠り」の主についてのような気もする。

「この世界に永遠はない。あなたの眠りは、今こそ覚める」
この章の戦闘中、大邪竜イルとリュールとの会話で、リュールが「あの人は、世界を救えと言わなかった。大切な人を救ってと言っていた」と振り返る。この言葉が声の主であるこの世界の神竜のものなら、この世界が滅びゆくこと、そしてラファールの呪縛が解かれることを言っているのだろうと思う。


さて、6章の舞台は堕ちたソラネル。この世界のソラネルはかつては本編世界と同様に浮遊島だったけど、今は墜落して海上にあるようだ。建物の配置なども慣れ親しんだ本編のソラネルとよく似ていて、だけどあちこち崩れ落ちていて痛ましい。

最終章の展開をひとつずつ丁寧に追っていくとただストーリーを説明するだけになりそうなので、先に整理しておく。

  1. 眠るエルの傍で、イルが幼い頃感じていた想いを独白。
  2. 目覚めたエルとイルの対話。イルが自分は本物のイルではないと告げた後「我を止めて欲しい」と口走る。
  3. リュールが到着、イルの要求に従い三級長の腕輪の封印を解く。
  4. イル、七つの腕輪の力を得て大邪竜の姿となる。
  5. セレスティア、グレゴリー、マデリーンが到着。神殿で起きた出来事とモーヴの死が伝えられる。
  6. 大邪竜イルと戦闘。異形兵となった各国の王族たちも敵として再び参戦。エルたちが勝利する。戦闘後、腕輪は四散。
  7. イルがエルの片割れと成り代わった経緯を語り、エルはイルが別人と入れ替わったことを知っていたと語る。
  8. 自らを殺すよう求めるイルに別れの言葉を告げた後、エルは自らの胸を刺し死を選ぶ。最期にイルに本当の名を問う。
  9. ラファールの名が明かされる。エルの竜石が砕け、ラファールにかけられていたと思しきソンブルの術が解ける。
  10. ラファールは自らの罪を引き受け、エルの目覚めを信じ力を与え続けると語る。エルが目覚め自らを許せばともにリュールの世界へ行くと約束する。
  11. リュールと四翼の3人はソラネルを後にし神竜王城へ戻る。リュールの誘いに応じ、四翼の3人はリュールとともに本編世界へ行くことを決める。
  12. エンディングテーマを挟み、本編世界のソラネル。目覚めたエルをともなったラファールがやってくる。

書き出してみるとクライマックスらしく展開に次ぐ展開だ。2周目見て改めて感じたのは、エルとイル(ラファール)を演じる声優さんのすごさだなあ。ひとつひとつの言葉が違和感なく伝わってくるというか、余計なことを考えさせないというか。ともかく圧倒的に引き込まれる。


「…我を止めて欲しい。お願いだ、姉さん」から続くラファールの一連の言葉はせつなく響いた。エルを本当の姉のように思う気持ち、神竜王城で皆と過ごした温かな日々を大切に感じていたこと、だけどそれらはどこまでも「イル」のもので、自分のものではない虚しさ――口走った直後にラファール自身が戸惑い、否定する様子が描かれるが、これはラファールの中にたしかにあった感情なのだろう。もう終わりにしたい、というところまで含めて。

一方、自分の片割れに成り代わったラファールを、イルとは別人だと気づきながらも受け入れ、やがてラファールのことも大切な片割れだと感じるようになったと語るエル。片割れであったイルを喪い、想い人であった神竜様を喪い、この上、ずっと大切に感じてきたもう一人の片割れまで喪うのは耐えがたい、喪うぐらいなら自死を選ぶ――これも紛れもなくエルの本心だろう。

だってリュールと最初に会ったとき、2人とも千年前の戦いを知ってるって言ってたもんなあ。始まりは互いに偽りだったとしても、長い長い間、双子として振舞い続けていて、関係性が変化しないわけがないよな、と思う。数千年を生きる竜族の時間感覚がどんなものなのかはわからないけれども。


四翼によって語られるモーヴの最期。モーヴかっこよすぎないか……。この鏡写しの世界で、なぜモーヴは本編世界のモーヴとほぼ変わらなそうに見える人格なのだろう? いや、言うほど本編モーヴのことも邪モーヴのことも知らないのでどこかに真逆の部分もあるのかもしれないけど。

そしてマデリーン。神殿での場面より前章や本章の戦闘会話の感想になるけど、とにかく高潔だ。立派な人格すぎて、なんだかぶん殴られたみたいな心持ちになる(まさに「あなたの心の光が僕のゴミのような心を照らし出してしまう!」の心境…)。なんと気高く誇り高い騎士たることか。

そんなマデリーンだからこそモーヴに惹かれたのかもしれないし、モーヴをずっと見てきたからこそそんな風に育ったのかもしれないね。本編のマロンも愛しいけど、マデリーンもとても愛しい。2人ともが「自分が正しいと思うことをする!」と言うのが印象深い(マロンは最後の最後に、だったけど…)。

クリア後のヴェイルとマデリーンの支援会話で、ヴェイルがモーヴから後に聞かされていたマロンの発言と同じことをマデリーンが言い、ヴェイルが涙する場面も印象に残ってる。マロンとマデリーン、性格や振る舞いは全然違うけど、核みたいな部分はおんなじ感じがする。だとすれば、ほかの四狗と四翼の人たちもそうなのかもしれないな、とか思う(けど、ここはまだ全然考えきれてない)。


ラストバトル。2周目なのでだいたい何が起こるか、どこらへんに気をつけておけばいいかわかってる分、進めやすく感じた。それにしてもやっぱり、異界の別人格とは言えど王族たちが苦しそうにしてたり狂ってたりするのを見ると、理屈じゃなくこっちまで苦しくなるんだよなんとかしてくれ。だけどまあ、とても悲しいけどみんなうれしそうに、ありがとうと言いながら死んでいくから、きっと彼ら彼女らもこれで救われたのだと思うことにしよう。今度こそ神竜様のそばで安らかに眠ってください…。

大邪竜イルとリュール、エル、セレスティア、グレゴリー、マデリーンとの会話は前回も全部見てたけど、今回もちゃんと一通り見た。やはりどの会話もとても響いた。

戦闘後の流れに対する感想は、初回プレイ時の感想とそんなに変わらないかな。今回もやっぱり最後、本編世界のソラネルの美しい青空に心底ほっとした。

 

そんな感じで邪竜の章2周目クリア。プレイ中、ずっとなんとも胸が重苦しくなる感じとか、コントローラー握る手が冷たくなる感じとか味わってた(この感じはまじで邪竜の章のこといろいろ考えるだけでもずーんと来るとこある…)。エンゲージの本編大好きだから、やっぱ邪竜の章はストレス感じるところ多い。それでも、本編と鏡合わせのこの世界でのお話はとても面白かったし、この世界から本編世界へ生き延びてきた人たちは皆愛しい。あとやっぱり、邪竜の章を見た後は本編世界の仲間たちがより愛しく、大切に感じる。こんなにも心揺さぶるコンテンツ作ってくれてありがとう、と思う。