ぼちぼち書きましょう。

気づけばFEエンゲージのことしか書いてない。

日記、いまむかし

インターネットが少しずつ一般に普及しはじめていた2001年頃、私はWeb制作会社に勤めていた。そのとき先輩だった人がふと語った言葉をおぼえている。

「インターネットは面白いですよ。だって、知らない人の日記が読めるんですよ? そんなものってなかったじゃないですか」

当時の私はその言葉にとても共感したし、だから印象に残っていて今もときどきふと思い出す。

いろんな人が、いろんなことを考えたり感じたりしながら、いろんな人生を生きている。

Web日記を通して知らない人のいろんな人生を垣間見るのはとても新鮮で、世界の広がりというかつながりというか、そういうなにかを感じられる気がしていた。

 

私も以前、Web上に日記をほぼ毎日欠かさず書き続けていた時期があった。1997年ぐらいから、たぶん2006年ぐらいまでだったと思う。当時は「日記猿人」というWeb日記を公開している人が登録できるリンク集みたいなサイトがあって、自分も登録していたし、そこに登録されているほかの人の書いた日記を読み漁ってもいた。

公開する日記っておかしなもので、日記なんて別に誰に向けて書いているわけでもなく、自分の日々の記録として書いてるはずなんだけど、でも絶対にどこか「読む人」の存在を意識して書いているのだ。「日記」というポーズをとりながらの自己表現というか主張というか。

特別、自分を大きく見せたいとか素晴らしく見せたいとかいう気持ちまではないにせよ、隠しておきたい嫌な部分とか恥ずかしい部分とかはしれっとなかったことにして書かないぐらいはよくあったと思う。


Web日記を書くためのサービスも当時はたくさんあった。今はなくなっちゃった「はてなダイアリー」とか、ほかにもいろいろね。私はそういうサービスを利用していたわけではなく、自分で作っていた個人サイトに日記を書くためのCGIを入れて書いていたんだけど、たしか2006年頃、当時使っていたレンタルサーバーのサービスが終了することになって、そのころには「もうSNSがあればいいかな」という気分になっていたこともあってサイトごとやめちゃって、そこで私のWeb日記の習慣は途絶えた。


時は流れて今、私は誰に見せるでもない日記を、ほぼ毎日欠かさずノートに書き留めている。2017年から始めたので、もう丸5年以上続いていることになる。

ミドリのMDノート新書サイズ無罫のものがお気に入りで、今使っているもので6冊目になる。書いている内容はちょっとずつ変化してきているのだけれど、今はだいたい以下のようなことを記録している。

・日付と曜日
・天気
日経平均株価とNYダウ平均株価、ドル円レート
・その日勉強した範囲(資格学習)
・行ったところ
・食べたもの
・お金を使った記録(買ったものや金額)
・読んだ本や観たアニメ、映画など
・登録したサイトやサービス
・通院の記録
・作った料理
・体調
・考えたことや感じたこと

このノートは誰に見せるわけでもないから、本当に自分だけのための日記だ。ちょっとした文章を書くこともあるけど、ただただメモしているだけの日も多い。なるべくきれいな字を書きたいと意識しているけど、乱雑に書き殴っている日も少なくない。

日々の出来事を振り返るという意味では今のスタイルのほうが理にかなっている気もする。記録しておくと意外と便利なことも多い。

取っ散らかっていても、文章を1本書き上げるというのは、やっぱりそれなりに時間もかかるし重いので、「日記」は今のスタイルが程よいのかなと思う。

それとは別に、もうちょっと読まれることを意識した文章をここにぼちぼち書く習慣も続けていけたら良いなと思っている。


今週のお題「日記の書き方」